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レッスン3 タマネギ

 何枚かデッサンを描いたところで、もう一度基本に戻り、用具の使い方について説明しましょう。鉛筆を削るときは鉛筆削り機などを使わずに、カッターナイフなどで芯がたくさん出るように削ります。こうすることによって、鉛筆を寝かしたときに、木の部分で紙を傷めずにすむようになります。自分の使っている鉛筆をチェックして見て下さい。木の部分に鉛筆の黒光りがついているようでは削り方が足りない証拠です。写真のように削ってみて下さい。以外と芯は強く、折れることはありません。 


 今回は、タマネギを描いてみましょう。鉛筆と練りゴムを上手く使ってつやつやした感じを表現してみて下さい。

 まず、紙の中央よりややうえにアタリをつけます。紙の中央よりややうえに、というのは、構図の取り方の基本です。単体のモチーフを描くときは、基本的にこの構図を取るのが無難でしょう。なぜならこれが一番安定して見える構図だからなのです。

 版画の作品を注意深く観察してみましょう。紙の中央よりややうえに刷ってある物が、ほとんどです。あなたが、今見ているモニターも、きょうたいの中央よりややうえに配置されているでしょう。デザインにおいても、この配置が人間に安定感を与えることは明らかなのです。

 アタリをつけるときには、このことに注意して安定して見えるように、ゆったりとモチーフを配置させることを心がけて下さい。このときに軽く構造線を引いてやりましょう。構造線とは、全体の大まかな形を表す線のことです。モチーフがレモンなら楕円を、タマネギなら丸い構造線を描いてやります。この線は時間をかけず、数秒で引きましょう。こうしておけば間違ったときにすぐに描き直せます。一度では構造線は決まらないものです。いい構図になるまで何度か描き直しましょう。


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